連載#19「ミッケ!で遊ぼう展に行ったはなし」

2025年3月3日

倉田紗希

 2月もあっという間に下旬となりましたね!新年を迎えてからの時間の速さに驚いています。

今月は作家業の方で、ギャラリーを運営する方に絵を見ていただく機会があったため、その予定に向けて絵を描いていました。訪問いただく前日にはアトリエの壁を塗り直し、描いた絵を飾り小さな展示会のようにして当日を迎えました。作品のことや日々の制作と近況について当日色々お話しをして、とても楽しい時間でした!そして4月末から個展を開催させて頂くことになりました。

初めての個展となるためとてもワクワクしています。詳細が決まったら、NendouのSNSなどで告知させていただきますね。

 最近はどういう絵を描くか描く前から考えすぎず、とにかく作ってみる事を大事にしているのですが、この気持ちの持ち方が結構自分に合っているな、と感じます。

私の場合、描いてみないことにはどんなイメージがあるか全然見えてきません。やってみて思った通りにいかなかったら、それも学びだし、その時は自分の絵を観察して良い絵になるように考えて描けばいいんだという心持ちで制作しています。

この心持ちを持ったのは、粘道のワークショップ中の子どもたちを見て刺激をもらった事もきっかけです。アイデアが浮かんだらどんどん作品を作っていく姿がすごくいきいきして見えて、とにかくやってみて楽しみながら前進していく姿は自分が最近忘れていた部分がありました。

アイデアが湧いたら「まずは作ってみよう!」を大事にしていきたいです。

展示について

 さて、そんな日々を送っていますが、今回は(結構前の話題となりますが)昨年の10月に渋谷パルコで開催されていた「ミッケ!で遊ぼう展」を見に行った事について書きたいと思います。

過去のブログ「昔好きだった絵本のはなし」でも書きましたが、私はかくれんぼ絵本「ミッケ!」シリーズが大大大好きです。「ミッケ!」とはいろんな世界観の写真の中に、沢山のしかけと物語が隠れされていて、それを探す絵本シリーズのことです。私が小学生の時には、図書館にあった「ミッケ!」はいつも誰かが借りていて、大人気の状態でした。

そんな大好きな思い出の本のイベントなので、ぜひ訪れたいと思っていました。

実際に会場に足を踏み入れると、期待以上のワクワク感!特大サイズの「ミッケ!」が展示してあり、

子どもの頃に夢中になったミッケを自分の体より大きな画面で体感でき没入できるような展示でした。ついつい大人も本気になって探してしまいました。

整理券は、ほぼ毎日夕方には配布終了になっていました。

ミッケで出題される問題は、子ども向けの絵本だからと言って全く手加減されていません。大人でもお題のものが全く見つけられなかったりします。

逆に、固定概念に捉われずに物を見る力のある子どもたちの方がすぐ見つけられたり、、。

これはミッケあるあるですが、「ここめっちゃ凝視して探してたけど、遠目から見たらあったわ!」と、見えてたのに見えてなかった事に気づかされる瞬間が大好きです。(モノが集合体になって、何かの形になってる系の問題とか特に)

ウォルターさんの発想すごすぎ

今回すごいなぁと思ったのは、このページ。

よーーく見ると、紙でできた平面の積み木と、実物の積み木が混ざっていて2Dと3Dがどちらか錯覚を起こしてしまいそうな組み方になっています。

撮影セットが鉄球に写っちゃってるのも見つけて、現実世界とミッケの世界が混ざる感じがして不思議な感覚がとても面白いと思いました。作者のウォルターさんは天才です。

会場にあった制作中のウォルターさんの写真。いきいきされてます。

会場には壁一面に「ミッケ!」へのみんなの熱い思いが書かれていました。「ミッケ大好き」、「ミッケと育ちました」のメッセージに頷きました。

その後、翌月11月には、「ミッケ!」作者のウォルターさんが来日され企画されていたトークショーにも行くことができました!!

会場は沢山の親子連れやミッケを読んで育ったんだろうな〜と思われる私と同年代ぐらいの方でにぎわっていました。

ウォルターさんの子ども時代から現在のミッケのお仕事に至るまでの道のりをお話し頂いたのですが、小さい時からものづくりが好きで、自分の身の回りに見えるものや風景への好奇心をずっと持ち続けている方でした。その事がウォルターさんをユーモア溢れる人にしているのだなあと感じられました。

Nendouに来てくれている子どもたちにも、自分が興味を持っていることや面白いと思ったことをよーく見たり、楽しみ続けることを続けてもらえたらいいなと感じます。いつかその点が繋がって線になるかもしれません。

さて、3月のワークショップのテーマは「お顔ピザ」!ピーマン、トマトにチーズなど、いろんな具材をお顔に見立てて自分でお顔を作るワークショップです。開催前からどんなお顔が登場するか、私も既にワクワクが止まりません。

是非、みなさんのご参加お待ちしています△