連載#17「1年を振り返るはなし」

2025年1月7日

倉田紗希

 すっかり寒くなりましたね。みなさま、風邪など引かれてないでしょうか?外に出ると、寒すぎて顔が痛いと感じるくらいの冬本番になってきましたね。

第17回目のくらのむねんどうは、倉田が担当します。

私は去年はずっと体調を崩しがちだったので、秋ごろからYoutubeや本を見ながら自宅でトレーニングを始めました。

身体を動かすとスッキリして気持ちが良く、運動を始めた頃はこれで健康な日々を過ごせそう!と思っていましたが昨年はずーっと体調不良続きでした。首の捻挫や、お腹を壊したり風邪を引いたり。。

ですが、また新しい年が始まりました!今年は健康にも気をつけてワークショップと制作を頑張っていきます!!

2024年を振り返って

 2024年も、多くの子どもたちと一緒になって粘土あそびを楽しみました。様々な会場のイベントに参加させて頂きましたが、いくつかピックアップして書いていこうと思います。

まずは「ひよこ訪問看護ステーション」さん(以下「ひよこさん」と書きます。)との共同ワークショップから。

ひよこさんは、医療ケアが必要な子どもたち・発達がゆっくりな子どもたちを訪問看護でサポートされている団体です。

ひよこさんとは、数年前から一緒にワークショップを開催し、今年の秋から定期的に共同ワークショップを実施させて頂く事となりました。今年は3月にキッズパークでワークショップを開催してから、その後は代々木のふれあい会館でワークショップを開催しました。

立って粘土をのばしてくれたり、親子で一緒に粘土を伸ばしたり

Nendouで使っている粘土は、お餅のように伸びるのが珍しく面白い所です。ですがその分コシもあり捏ねるのには手の筋肉を結構使います・・!(大人でも捏ね疲れる時もあるぐらい^^;)

手の運動が苦手だったり、手に力が入りにくいお子さんもこの粘土で作品作りに取り組んでくれました。親御さんと協力したり、捏ね方を工夫したりして、みんなそれぞれ完成!という所まで作り切ってくれました。粘土づくりはみんな一緒に進める部分が多いですが、出来上がった作品のお顔や、配置、自由に作るものに個性が出て、絶対に同じ作品ができないのが粘土の魅力だよなと改めて感じていました。

 「できた!」の瞬間が積み重なって、自分でこれを作ったという自信が持てたり、作ることの楽しさを知ってもらえたら嬉しいです。

カボチャのお顔の作り方が、それぞれに違って面白い!

新しい会場でのワークショップがスタート

 他にも、昨年はスタッフの野村がTARO賞を受賞した繋がりから美術館でワークショップを開催させて頂いたり、蔵前のANTGATEN(アントガテン)さんで新たに定期的にワークショップを実施できるようになったりと、新しい場所でワークショップさせて頂けた事もよかったなと感じています。

Nendouのブースはこんな感じ。

この日は鯉のぼりを作りました。暑い中でしたが、みんな制作に一生懸命取り組んでくれました。my styleを出せていてかっこいい!

アントガテンには、作家さんの絵が沢山飾ってあります。創作意欲が刺激される空間でワークショップができるのも魅力です。

子どもたちを見て感じたこと

 昨年のワークショップでは、海の生き物の世界や、枝を使ったハリネズミ、さらに自然物の形の型で作るネームプレートなど、さまざまな作品を作りました。中でも、枝や葉っぱなどの自然物を使って作るハリネズミは子どもたちの制作の様子を見ていて、学びが多かったです。

材料を前にした子どもたちは、「枝を果物に使ってみよう」「枝で逆さに立てたらどうなるかな?」など、材料の使い方を自分で考え、色々な使い方を発想してくれていました。(スタッフは枝は背中に使うものだ!という固定概念に囚われてました)

また、作品作りの途中で子どもたちが自分の作品について物語を語ってくれたことも印象に残っています。「このハリネズミはみかんを食べて寝るんだよ」とか、「このハリネズミはおしゃれが好きで、小さいバッグの中にはペンが入っているんだよ」といった話を聞くと、一つひとつの作品に背景や個性が生まれていることを感じました。子どもたちの豊かな想像力には、私自身が学ぶことも多かったです。

 子どもたちは自分で材料の使い方を発見していきます。すべてを私たちの方から提案する必要はなく、少し見守ることで想像力がさらに広がることもあるかも、と思いました。

こうした時間が、自分でやってみることや、発見していく力に繋がっていくのかもしれません。

今年の抱負

皆さまに支えられて、Nendouは昨年度も沢山ワークショップを実施することができました。いつもありがとうございます!!そして、2025年度もよろしくお願いいたします!

今年は粘土だけにとどまらず、さまざまな素材を使った内容にも挑戦していきたいと考えています。

子どもたちがさらに自由に表現できる場を作り、また新たな物語に出会えるのを楽しみに、色々なワークショップを企画していきます。作家としても、3月にSOMPO美術館での展示、そして7月には個展があるのでそれに向けて制作を進めていきます!